外壁塗装の助成金はいくら?条件・申請の流れと注意点

外壁塗装の助成金は、主に市区町村が独自に出している制度です。国が外壁塗装だけを対象にした一律の制度はありません。
もらえる額の目安は、工事費の1〜2割で、上限10万〜20万円前後です。遮熱・断熱などの省エネ工事が条件になりやすく、工事を始める前の申請が基本です。そのため、見積もりを取る段階で制度を確かめておくことが大切です。
塗り替えの見積もりを見て、金額の大きさに驚いた方もいるでしょう。「自分の住む所に助成金はあるのか」と気になっている方も多いはずです。せっかく制度があっても、申請の順番を間違えると受け取れないことがあります。
この記事では、外壁.JP編集部が、外壁塗装の助成金について次のことを順にまとめました。
- 助成金を出しているのは誰か、国の制度はあるのか
- いくらもらえるのか、金額の計算のしかた
- 対象になる工事と、申請する人の条件
- 自分の地域の制度の探し方と申請の流れ
- 申請で失敗しないための注意点と、費用を抑えるコツ
読み終えるころには、自分も助成金を使えそうか、次に何をすればよいかが分かるはずです。
外壁塗装の助成金とは?国の制度はあるの?

外壁塗装の助成金とは、主に市区町村などの自治体が、住まいの改修費の一部を負担してくれる制度です。国が外壁塗装だけを対象にした一律の制度は、今のところ見当たりません。
そのため「どこに住んでいるか」で、使える制度があるかどうかが大きく変わります。まずは助成金の仕組みと、国の制度との関係を整理しておきましょう。
外壁塗装の助成金は誰が出しているお金?
外壁塗装に使える助成の多くは、市区町村などの自治体がそれぞれ独自に設けている制度です。お金の出どころは、その自治体の予算、つまり住民が納めた税金です。
税金を使う以上、自治体は「なぜこの工事を支援するのか」という目的を決めています。たとえば、省エネ(家の冷暖房に使うエネルギーを減らすこと)を進めたい、住み続ける人を増やしたい、といった目的です。
外壁塗装は、その目的に合う住宅リフォームの一つとして支援の対象に入ることがあります。つまり、外壁塗装そのものを応援する制度ではありません。町の目的に合う工事を後押しする制度だと考えると分かりやすいでしょう。
この仕組みを知っておくと、制度を探すときにも役立ちます。「外壁塗装」という言葉だけで探すと、見落としやすくなります。「省エネ」や「住宅リフォーム」といった目的の言葉にも目を向けてみてください。
制度の名前も自治体ごとにさまざまです。「住宅リフォーム助成」「省エネ改修補助」など、外壁塗装という言葉が名前に入っていないことも珍しくありません。
助成金と補助金はどう違う?
受け取る側から見ると、助成金と補助金に大きな差はなく、どちらも返す必要のないお金です。自治体によって呼び方が違うだけ、ということもよくあります。
ただし、一般的には次のような傾向があると言われています。言葉の違いより、その制度の募集のしかたを確かめることのほうが大切です。
- どちらも原則として返す必要はない
- 補助金は予算の枠があり、枠が埋まると締め切りになることがある
- 助成金は条件を満たせば受け取れることが多い
- 実際の扱いは自治体ごとに違う
特に外壁塗装向けの制度は、年度ごとの予算の範囲で募集されることが多くあります。「助成金」という名前でも、受付期間の途中で終わる場合があります。名前にとらわれず、募集の期間と予算の状況を確かめておくと安心です。
国の制度で外壁塗装に使えるものはある?
国の制度には、ふつうの塗り替えを対象にしたものは見当たりません。ただし、住宅の省エネを支援する国の事業で、外壁の断熱改修が対象になった例はあります。
たとえば、過去に国が行った「こどもエコすまい支援事業」という例があります。この事業では、リフォームの対象工事に「外壁、屋根・天井又は床の断熱改修」が含まれていました。
ここで言う断熱改修は、断熱材を入れるなど家の断熱性能を高める工事です。見た目を整えるための塗り替えは、こうした国の事業の対象にはなりません。
また、国の事業は年度ごとに名前や中身が変わります。去年あった事業が今年は形を変えていることもあるため、「国の制度が使えるはず」と思い込まないことが大切です。
外壁の工事を考えている方にとっては、国の事業は「断熱の工事まで含めて検討するときに確かめるもの」と考えるとよいでしょう。塗り替えだけを予定しているなら、まずはお住まいの自治体の制度を調べるほうが近道です。
制度がない市区町村もある?
外壁塗装に使える助成の制度は、自治体によっては用意されていないこともあります。制度を作るかどうかは、それぞれの自治体が決めているためです。
さらに、同じ自治体でも年度によって状況が変わります。前の年度にあった制度が翌年度にはなくなっていたり、反対に新しく始まったりすることもあります。
「調べたら制度がなかった」という場合も、がっかりする必要はありません。翌年度に新しい制度が始まる可能性もありますし、助成金を使わなくても工事費を抑える工夫はあります。制度の有無だけで塗り替えの時期を決めず、家の傷み具合とあわせて考えることが大切です。
- 知人の住む町に制度があっても、自分の町にあるとは限らない
- 去年の情報ではなく、今年度の募集を確かめる
- 見積もりを取る前後の早い時期に調べ始める
インターネット上の一覧は、更新が追いついていないこともあります。最終的には、お住まいの自治体の最新の情報で確かめるのが確実です。具体的な探し方は、このあとの章でくわしくご紹介します。
外壁塗装の助成金はいくらもらえる?

外壁塗装の助成金でもらえる額は、工事費の10〜20%、上限10万〜20万円前後が多いです。ただし額は自治体ごとに違い、決め方にもいくつかの型があります。
ここでは、金額の目安と、制度の案内に出てくる数字の読み方を順に説明します。ご自宅の見積もりに当てはめて計算できるよう、具体的な例も添えました。
もらえる金額の目安は?
多くの制度では、工事費の10〜20%、上限10万〜20万円前後が目安です。まずは、塗装の工事費そのものの相場から確かめておきましょう。
外壁塗装の工事費は、一般的な戸建てで100万〜150万円ほどと言われます。建物の大きさや塗料の種類、足場の条件で上下します。この工事費に対して、自治体が一部を負担する仕組みです。
たとえば100万円の工事で20万円の助成を受けられれば、自己負担は80万円ほどに下がります。100万円前後の出費が2割近く軽くなるので、使えるなら確かめておく価値は十分にあります。
一方で、額の決め方が違う制度もあります。たとえば、工事費に関係なく一律5万円を出す制度があります。また、空き家の活用や三世代同居を目的にした制度では、工事費の半分を出す例もあります。その場合、上限が数十万円になることもあります。
- 工事費の10〜20%を出す(上限10万〜20万円前後が多い)
- 工事費にかかわらず一律の額を出す(例:5万円)
- 空き家・三世代同居向けで工事費の半分を出す(上限が数十万円の例も)
なお、現金ではなく、地域通貨や商品券で支給する自治体もあります。地元のお店で使える形なので、使い道や期限も確かめておくと安心です。
「補助率」と「上限額」はどう読む?
助成額は、「補助率」と「上限額」の2つの数字で決まります。制度の案内を読むときは、この2つをセットで確かめるのがコツです。
補助率(工事費のうち自治体が負担する割合)は、「1/10」や「10%」のように書かれます。上限額は、どれだけ工事費が高くても、それ以上は出ないという天井の額です。
計算は「工事費×補助率」で出た額と上限額を比べ、低いほうが助成額になります。たとえば補助率1/10・上限20万円の制度なら、工事費120万円で12万円です。工事費が250万円になっても、助成額は上限の20万円までです。
| 工事費 | 工事費×1/10 | 助成額(上限20万円) |
|---|---|---|
| 120万円 | 12万円 | 12万円 |
| 250万円 | 25万円 | 20万円(上限まで) |
つまり、工事費を上げても、上限を超えた分は戻ってきません。上限額に届いたあとの差額は、すべて自己負担になる点を覚えておきましょう。
上限に届く工事費は「上限額÷補助率」で求められます。補助率1/10・上限20万円なら、工事費200万円で上限に届く計算です。ご自宅の見積もりがこの額より上か下かを見ると、戻る額をすぐに読み取れます。
工事費が100万円ならいくら戻る?
工事費100万円の場合、戻る額は制度しだいで、おおむね10万〜20万円が目安です。補助率と上限額の組み合わせで、次のように変わります。
手元の見積書で試すときは、税込みの合計か、対象になる工事の額かも確かめましょう。足場代などが対象に入るかどうかは、制度によって扱いが分かれます。
- 見積書の合計額をメモする(例:100万円)
- 制度の補助率をかける(例:10%なら10万円)
- 上限額と比べ、低いほうを助成額の目安にする
この計算をしておくと、実際の自己負担がどのくらいになるか見通しが立ちます。複数の見積もりを比べるときの目安にもなります。
工事費が150万円の場合も考えてみましょう。補助率10%・上限20万円なら15万円、上限10万円の制度なら10万円です。同じ工事でも、制度によって戻る額に5万円ほどの差が出ることがあります。
省エネ型の制度だと額は変わる?
断熱や遮熱など省エネを目的にした制度では、通常の塗り替えより補助の幅が大きいことがあります。ただし、そのぶん塗料代も割高になりやすい点に注意が必要です。
遮熱塗料(日差しの熱を跳ね返す塗料)や断熱塗料は、一般的な塗料より価格が高めです。そのため、助成額が増えても、工事費の増え方のほうが大きくなる場合があります。
見積もりを頼むときは、通常の塗料と省エネ型の塗料の両方で出してもらうと比べやすくなります。同じ業者で塗料だけを変えた見積もりなら、差額がはっきり分かります。
- 通常の塗料と省エネ型の塗料で、工事費の差はいくらか
- 助成額の差は、工事費の差を上回るか
- 夏の暑さ対策など、費用以外の効果をどう考えるか
大切なのは、助成額の大きさだけで決めないことです。「助成金を引いたあとの自己負担」で比べると、どちらが自分に合うか判断しやすくなります。対象になる工事の条件は、次の章でくわしく説明します。
外壁塗装で助成金の対象になる工事と条件は?

外壁塗装で助成金の対象になりやすいのは、遮熱・断熱塗料を使う省エネ目的の工事です。あわせて、申請する人や頼む業者にも条件が付くことが多いです。
ここでは「どんな工事なら対象か」と「誰が、どこに頼めば対象か」の2つに分けて見ていきます。見積もりを取る前に知っておくと、あとで「対象外でした」とならずに済みます。
対象になりやすい工事はどんなもの?
対象になりやすいのは、遮熱塗料や断熱塗料を使った省エネのための改修です。遮熱塗料は日差しの熱を跳ね返す塗料で、断熱塗料は熱を伝えにくくする塗料です。
もう一つの形は、住宅リフォーム助成の一部として外壁塗装が含まれるものです。耐震化や空き家の活用、三世代同居、移住などを応援する制度の中で、外壁の工事も対象に入ることがあります。
反対に、色あせが気になるので塗り直したいという、見た目のための塗り替えは対象外になることが多いです。同じ外壁塗装でも、目的によって扱いが分かれます。
- 遮熱塗料を使った外壁の塗り替え
- 断熱塗料を使った外壁の塗り替え
- 耐震化や空き家の活用とあわせて行う外壁の改修
- 三世代同居や移住のためのリフォームに含まれる外壁塗装
耐震化などとセットの制度では、外壁塗装だけを単独で申し込めないこともあります。ほかの工事と一緒に行うことが条件になっていないか、案内の文をよく読んでおきましょう。
自分の工事がどれに当たるかは、制度の案内に書かれた「対象工事」の欄で確かめられます。迷ったときは、見積もりの内容を持って窓口で聞くのが確実です。
省エネ(遮熱・断熱)塗装が条件になりやすいのはなぜ?
省エネ塗装が条件になりやすいのは、助成金が税金から出るため、町全体の得になる理由が要るからです。一軒の家がきれいになるだけでは、税金を使う理由として弱くなります。
その点、遮熱や断熱の塗装は、冷暖房に使う電気を減らす効果が見込めます。これがCO2(二酸化炭素)の削減や省エネにつながるため、町の目標と結び付けやすいのです。
同じ考え方で、定住の促進も理由になりやすいです。空き家の活用や移住の応援とセットになった制度が多いのはこのためです。
住む人にとっても、夏の室内の暑さがやわらぐなどの良さが期待できます。ただし効果の大きさは家の造りや日当たりで変わるため、業者の説明は数字の根拠も含めて聞いておくと安心です。
省エネ塗装を選ぶときは、塗り方にも気をつけたいところです。断熱塗料は、決められた厚さで塗らないと効果が出にくいとされています。
また、自治体が使える塗料を指定していることもあります。指定外の塗料で塗ると対象から外れる場合があるので、業者に見積もりを頼む段階で、塗料の名前と型番を確かめておくと安心です。
- 自治体が使える塗料を指定していないか
- 見積書に塗料の名前と型番が書かれているか
- 決められた厚さや塗る回数で塗る計画になっているか
申請する人に求められる条件は?
申請する人には、その市区町村に住んでいることや、税金の滞納がないことなどが求められます。工事の中身が合っていても、人の条件で対象外になることがあるので注意が必要です。
よく見かける条件を、下の表にまとめました。細かい決まりは制度ごとに違うため、目安として読んでください。
| 条件 | 内容の例 |
|---|---|
| 住所 | その市区町村に住民票がある |
| 税金 | 市税(住民税など)の滞納がない |
| 申請の時期 | 工事を始める前に申請している |
| 利用の回数 | 同じ制度を過去に使っていない |
中でも見落としやすいのが、工事の前に申請するという条件です。業者と契約して工事が始まってからでは、申請を受け付けてもらえないことが多いです。
また、以前に同じ制度で屋根などを直したことがある場合は、今回は使えないこともあります。親の家を直す場合などは、過去に制度を使ったかどうかも家族で確かめておきましょう。
条件に当てはまるか不安なときは、申請の前に窓口へ相談できる自治体もあります。住民票や納税の状況など、手元で確かめられるものは先にそろえておくと話が早く進みます。
地元の業者に頼むことが条件になる?
多くの制度では、工事を頼む業者が市内(町内)の事業者に限られています。地元の仕事を増やし、地域のお金の流れを良くすることも制度のねらいの一つだからです。
そのため、ほかの市にある業者に頼むと、工事の内容が条件に合っていても対象外になることがあります。「市内に本店があること」など、細かい決まりが付く場合もあります。
地元の業者には、近くにいるので工事のあとの点検や相談を頼みやすいという良さもあります。制度の書類づくりに慣れている業者なら、申請の準備も進めやすくなります。
業者を選ぶときは、制度の案内に書かれた業者の条件を先に読んでおくと、比べる相手を絞りやすくなります。見積もりを頼むときに、制度を使いたいと伝えておくのも一つの方法です。
- 「市の助成金を使いたいので、市内の業者かどうか教えてください」
- 「対象になる遮熱塗料で見積もってもらえますか」
- 「塗料の名前と型番を見積書に書いてください」
こう伝えておけば、条件に合わない業者や塗料を早めに外せます。複数の業者に同じ内容で頼むと、費用も比べやすくなります。条件に合う工事と業者が決まったら、次は申請の準備に進みましょう。
外壁塗装の助成金はどうやって探せばいい?

外壁塗装の助成金は、検索サイトで候補を見つけ、市区町村の公式サイトや窓口で最新の内容を確かめるのが近道です。制度は年度ごとに変わるため、一つの情報源だけで判断しないことが大切です。
ここでは、自宅で調べる方法から窓口での聞き方、業者への相談まで、順番に紹介します。見積もりを取る前の段階で試しておくと、工事の計画が立てやすくなります。
調べる時間の目安は、検索サイトと自治体のページで30分ほどです。窓口への電話を足しても、半日あれば一通り確かめられます。
支援制度の検索サイトで探すには?
最初に使いたいのは、住宅リフォーム推進協議会が運営する地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイトです。全国の自治体のリフォーム支援を、条件を絞って一度に探せます。
外壁塗装に関わる制度を探すときは、次の順で条件を選ぶと見つけやすくなります。
注意したいのは、検索サイトの情報が最新とは限らない点です。受付が終わった制度が残っていたり、新しい制度がまだ載っていなかったりします。
あくまで「候補を見つける道具」と考え、最後は自治体の情報で確かめましょう。省エネで見つからない場合は、条件を外して住宅リフォーム全般の制度も見ておくと安心です。
市区町村の公式サイトで探すコツは?
市区町村の公式サイトは、制度の最新の内容が載っている一番確かな情報源です。サイト内の検索窓に、言葉を変えながら何度か入れてみるのがコツです。
自治体によって制度の呼び方がばらばらなため、一つの言葉では見つからないことがよくあります。次のような言葉を順に試してみてください。
- 外壁塗装
- 住宅リフォーム
- 省エネ
- 補助金
- 助成金
「住宅リフォーム 補助金」のように、二つの言葉を組み合わせると絞り込みやすくなります。検索窓で見つからないときは、「くらし」や「住まい」の案内ページから探す方法もあります。
見つけたページでは、受付の期間と対象の工事、申し込みの方法を先に確かめましょう。
制度のページには、今年度の分か前の年度の分かが書かれています。古い年度のページを見て判断しないよう、日付と年度にも目を向けておくと安心です。
窓口や電話で聞くときは何を伝える?
サイトで分からないことは、担当の窓口に直接聞くのが確実です。建物の住所・築年数・予定している工事・工事の時期の4つを伝えると、話が早く進みます。
担当の部署は、住宅や建築、環境などの課であることが多いです。分からないときは代表の番号にかけて「外壁塗装の補助制度について聞きたい」と伝えれば、担当につないでもらえます。
- 持ち家の一戸建てで、築15年ほどです
- 外壁を遮熱塗料で塗り替える予定です
- 工事はこの秋ごろを考えています
- 今年度に使える補助制度はありますか
あわせて、申請の受付期間や予算の残り、事前相談が要るかどうかも聞いておきましょう。自治体によっては、事前相談を申請の条件にしている所があります。
聞いた内容は、日付と担当者の名前とともにメモしておくと、あとで見返すときに役立ちます。申請の段階で「前に聞いた話と違う」と困ったときにも、話の行き違いを防げます。
電話で聞きにくい場合は、窓口に出向いて案内の資料をもらうのもよい方法です。申請書の様式も一緒に受け取れることがあります。
塗装業者に聞いてみるのも手?
見積もりを頼む塗装業者に、使える制度がないか聞いてみるのも一つの方法です。地元で実績のある業者は、地域の制度や申請の手伝いに慣れていることがあります。
実際に制度を使った工事を手がけていれば、対象になる塗料や必要な写真の撮り方なども分かっています。見積もりの相談と一緒に聞けば、手間も少なくて済みます。
ただし、業者の話だけで判断するのは避けましょう。制度の条件や受付状況は年度ごとに変わるため、聞いた内容は自治体のページや窓口でも確かめるのが安心です。
- この地域の補助制度を使った工事の経験があるか
- 見積もりの内訳を制度の条件に合わせて出せるか
- 申請の書類づくりを手伝ってもらえるか
複数の業者に同じことを聞いてみると、制度に詳しいかどうかの比較にもなります。答えが食い違うときは、自治体に確かめてから決めましょう。
外壁塗装の助成金はどんな流れで申請する?

外壁塗装の助成金は、着工前に申請し、工事が終わってから報告して受け取る流れです。申請して終わりではなく、工事のあとにも手続きが続きます。
流れを先に知っておくと、業者との打ち合わせや工事の日程を組みやすくなります。ここでは、申請から振り込みまでの順番と、そろえる書類、写真の大切さ、申請を誰がするのかを順に見ていきます。
申請から受け取りまでの流れは?
一般的な流れは、制度の確認から振り込みまで、およそ8つの段階に分かれています。自治体によって呼び方や順番が少し違いますが、大まかな形は共通しています。
特に気をつけたいのは、3から5の順番です。交付決定の前に工事を始めると、対象から外れてしまうことがあります。
また、多くの制度には申請の受付期間や、完了報告の締め切りがあります。受付は先着順のことが多く、予算が尽きると期間中でも受付が終わります。年度の初めに受付が始まる制度もあるので、塗り替えを考え始めたら早めに動いておくと安心です。
工事の日程を決めるときは、申請から交付決定までの期間も見込んでおきましょう。業者と工事の開始日を約束する前に、自治体の審査にかかる日数を窓口で聞いておくと、予定がずれにくくなります。
申請に必要な書類は?
必要な書類は自治体ごとに違いますが、申請書・見積書・写真・税金や住所の証明が基本のセットです。よく求められるものを下にまとめました。
- 自治体が決めた様式の申請書
- 工事の見積書と、その内訳(塗料名・面積・単価など)
- 工事前・工事中・完了後の写真
- 使った塗料の型番が分かる写真
- 納税証明書(市税の滞納がないことの証明)
- 住民票
このほか、建物の場所が分かる地図や、建物の登記事項証明書(持ち主を示す書類)を求められることもあります。家族の名義の家を直す場合は、持ち主の同意書が要る制度もあります。
見積書は、内訳が細かく書かれたものを用意しましょう。「外壁塗装一式」とだけ書かれた見積書だと、どの工事が対象になるのか自治体が判断できません。業者に見積もりを頼む段階で「助成金の申請に使いたい」と伝えておくと、必要な書き方で作ってもらいやすくなります。
書類の様式は、自治体の公式サイトから取り出せることが多いです。年度ごとに様式が変わる場合もあるため、前の年に使った書類を使い回さず、その年度のものを確かめてから書きましょう。
納税証明書や住民票は、役所の窓口で取ります。発行から何か月以内という決まりがあることも多いので、申請の直前に取るのがおすすめです。
工事中の写真はなぜ大事?
工事中の写真は、決められた塗料を決められた量で塗ったことを示す、大切な証拠になります。外壁は塗り終わると下の層が見えないため、あとから確かめる方法がありません。
たとえば省エネ型の制度では、遮熱塗料や断熱塗料を決まった回数・厚さで塗ることが条件になります。完了後の写真だけでは、下塗り・中塗り・上塗りの3回を本当に塗ったのかが分かりません。そこで、それぞれの工程の写真が求められます。
写真が足りないと、完了報告が受け付けられず、助成金が出ないこともあります。工事を始める前に、どの場面を撮るかを業者と決めておきましょう。
- 工事前の外壁の全体(家の四方から)
- 足場を組んだ様子
- 下塗り・中塗り・上塗りの各工程
- 使った塗料の缶(型番やラベルが読めるもの)
- 工事が終わったあとの外壁の全体
写真は業者が撮ることがほとんどですが、任せきりにせず、工事の途中で何枚か見せてもらうと安心です。日付が分かる形で残しておくと、報告のときに整理しやすくなります。
申請は自分でする?業者に任せられる?
助成金の申請者は、原則として工事を頼む人、つまり家の持ち主です。業者が代わりに申請者になることは、ふつうはできません。
ただし、書類づくりを業者が手伝ってくれることはあります。地元で助成金の工事を何度も手がけている業者なら、見積書の書き方や写真の撮り方にも慣れています。申請書の書き方を教えてくれたり、必要な書類を一緒に確かめてくれたりすることもあります。
とはいえ、申請の中身に責任を持つのは申請者本人です。業者がまとめた書類も、提出の前に自分の目で確かめましょう。
- 見積もりを頼むときに、助成金を使いたいと伝える
- その制度での申請を手伝った経験があるかを聞く
- 書類のどこまでを手伝ってもらえるかを決めておく
- 提出する書類の写しを手元に残しておく
自分で申請する場合も、手順そのものは難しくありません。分からない所は自治体の担当窓口に聞けば、ていねいに教えてもらえることが多いです。業者の手を借りるか自分で進めるかは、手間と安心のバランスで決めるとよいでしょう。
外壁塗装で助成金を使うときの注意点は?

外壁塗装で助成金を使うときの一番の注意点は、申請のタイミングとお金の流れを先に押さえておくことです。あわせて、助成金を口実にした営業や、助成金に合わせて工事を大きくしすぎることにも気をつけましょう。
ここでは、申請の時期、受け取りの時期、訪問営業への向き合い方を順に見ていきます。助成金が使えなかったときの費用の抑え方も紹介します。
工事を始めたあとで申請しても大丈夫?
工事を始めたあとの申請は、対象外になることが多いです。着工後や工事が終わったあとに申請しても、受け付けてもらえない制度がほとんどです。
理由は、自治体が「どんな工事をするか」を事前に確かめたうえでお金を出す仕組みだからです。工事の前に内容を審査し、交付決定(助成金を出すと正式に決めること)を出してから着工する流れが基本になっています。
よくある失敗は、業者と契約して日程が決まってから制度に気づくケースです。足場を組んだあとでは、申請が間に合わないことがあります。
- 契約を急いで、着工日を先に決めてしまった
- 交付決定の前に、業者が足場を組み始めた
- 工事が終わってから、知人に制度があると聞いた
見積もりを取り始めた段階で、自治体の制度を確かめておくと安心です。業者にも「助成金を申請する予定なので、交付決定までは着工を待ってほしい」と最初に伝えておきましょう。
助成金は工事の前にもらえる?
助成金は工事の前にはもらえず、工事が終わったあとに支払われるのが一般的です。そのため、工事費はいったん全額を自分で用意する必要があります。
たとえば工事費が120万円で、助成金が12万円の場合を考えてみましょう。最初に業者へ120万円を支払い、完了報告と審査が済んでから12万円が振り込まれます。手元から出ていくお金は、一時的には120万円のままです。
支払いから振り込みまでには、少し時間が空くことがあります。その間の生活費や、ほかの出費の予定も含めて考えておきましょう。
- 工事費は全額を先に払う前提で予算を組む
- 助成金は「あとから戻るお金」と考える
- ローンを使うなら、借入額は工事費の全額で考える
- 振り込みの時期の目安を、自治体の窓口で聞いておく
「助成金の分だけ安くなるから払える」と考えて契約すると、支払いの時点で資金が足りなくなるおそれがあります。助成金はあくまで、あとから戻ってくるお金として計画に入れておくのがおすすめです。
「助成金が使える」とうたう訪問営業は信じていい?
「助成金が使える」と急かす訪問営業は、その場で契約せず、いったん持ち帰って確かめるのが安心です。助成金は自治体の制度なので、業者の話だけで対象になるかは決まりません。
特に、「今なら助成金で安くなる」「申請は全部こちらでやります」と急かされたときは注意が必要です。実際には対象外の工事だったり、申請の期限が過ぎていたりすることもあります。
- 「今日中に契約すれば助成金が使えます」
- 「申請は全部こちらでやるので、何もしなくていいです」
- 「助成金で実質ほぼ無料になります」
- 「この地域の家は、みんなこの制度を使っています」
言われた制度の名前を控えておき、自治体のサイトや窓口で本当にあるかを確かめましょう。契約してしまった場合や、困ったときは消費生活センターに相談できます。電話番号は消費者ホットラインの「188」です。
もちろん、助成金の手続きに慣れた誠実な業者もたくさんあります。大切なのは、制度の中身を自分でも確かめたうえで、業者を選ぶことです。
助成金がなくても費用を抑える方法は?
助成金が使えなくても、見積もりの比べ方と工事のまとめ方で、費用を抑えられることがあります。逆に、助成金をもらうために必要以上に高い工事を選ぶと、かえって負担が増えることもあります。
たとえば、助成金の条件に合わせて割高な塗料に変えた結果、助成額よりも塗料代の差のほうが大きくなる場合です。「もらえる額」だけでなく、「自分が払う額」がいくらになるかで比べましょう。
費用を抑えるために、明日からできることを順に紹介します。
足場(工事のために家の周りに組む作業用の骨組み)は、外壁と屋根を別々に塗ると2回分かかります。まとめて塗れば足場代を1回分にでき、その分だけ総額を抑えやすくなります。
なお、火災保険が使えるのは災害で壊れた所の修理に限られます。古くなったための塗り替えは対象外なので、「保険で塗り替えが無料になる」という話には注意しましょう。
- 塗料のメーカー名と商品名が書かれているか
- 下塗り・中塗り・上塗りの回数が書かれているか
- 塗る面積(平方メートル)が業者ごとに大きくずれていないか
- 足場代や付帯部(雨どい・軒天など)の費用が分かれているか
同じ条件で並べると、どこに差があるかが見えてきます。助成金の有無にかかわらず、複数の見積もりを比べることが、納得して費用を抑えるための近道です。
よくある質問
Q. 外壁塗装の助成金は確定申告が必要?
A. 個人が受け取った住宅向けの助成金は、一時所得として扱われることがあります。一時所得には年50万円の特別控除があります。そのため、ほかに一時所得がなければ課税されないことが多いです。
ただし、同じ年に保険の満期金や懸賞の賞金などを受け取っていると、合計が50万円を超える場合があります。受け取った年の収入をまとめて見直しておくと安心です。扱いが分からないときは、交付決定の通知を手元に置いて税務署に問い合わせてみてください。
なお、助成金を受け取ったかどうかで、工事そのものの手続きが変わるわけではありません。交付決定の通知や振り込みの記録は、あとで確かめられるように工事の書類と一緒に保管しておくと迷わずにすみます。
Q. 屋根塗装も助成金の対象になる?
A. 屋根の遮熱・断熱塗装を対象にしている制度もあります。屋根は日差しを最も強く受ける場所なので、省エネを目的にした制度では対象に含まれやすい部分です。
気をつけたいのは、外壁と屋根で上限額が別々か、合わせての上限かが制度ごとに違う点です。両方を塗る予定なら、申請の前に「外壁と屋根で別々に申請できるか」を窓口で確かめておきましょう。見積書も外壁と屋根の内訳を分けてもらうと、申請の書類がそろえやすくなります。
制度によっては、外壁だけ、または屋根だけを対象にしていることもあります。募集要項の「対象となる工事」の欄に、屋根の記載があるかを確かめておくと見落としを防げます。
Q. 賃貸アパートやマンションでも使える?
A. 個人が住む持ち家を対象にした制度が多く、賃貸物件や事業用の建物は対象外のことがあります。アパートの大家さんが貸している建物を塗る場合は、使えないケースもあると考えておくのが無難です。
分譲マンションの外壁は、ふつうは住民全体の共用部分にあたります。一人の住民が個人で申請するものではないため、まず管理組合に相談するのが近道です。自宅の一部を店舗にしているなど住まいと仕事が混ざる場合も、対象になるかを窓口で確かめてください。
親が住む家を子どもが費用を出して直す場合も、申請できる人の決まりが制度ごとに異なります。家の持ち主と住んでいる人、お金を出す人が分かれているときは、だれの名前で申請するかを先に確かめておきましょう。
Q. 申請してから工事までどのくらい待つ?
A. 交付決定までは、数週間〜1か月ほどかかることがあります。その間は着工できないため、塗りたい時期から逆算して動き出すことが大切です。
たとえば春や秋の気候のよい時期に塗りたいなら、余裕をもって見積もりと申請をすませておくと安心です。申請の書類に不足があると、さらに待つ期間が延びることもあります。業者には「助成金を使う予定です」と早めに伝え、工事の日程を調整してもらいましょう。
人気の時期は業者の予定も埋まりやすく、交付決定を待つ間に希望の日が取れなくなることもあります。仮の日程を押さえておき、交付決定が出たら正式に決める形にしておくと、待つ時間をむだにせずにすみます。
まとめ
外壁塗装の助成金は、主に市区町村が独自に用意している制度です。もらえる額は上限10万〜20万円前後が目安で、着工前に申請することが基本になります。
外壁塗装は100万円を超えることも多い出費なので、少しでも負担を減らしたいと考えるのは自然なことです。助成金は条件が合えば心強い味方になりますが、制度の有無や中身は住まいの地域と年度によって変わります。だからこそ、見積もりを取り始める段階で制度を確かめておくと、あとから慌てずに済みます。
この記事でお伝えした要点を、あらためて整理しておきます。
- 助成金は国の一律の制度ではなく、自治体ごとの制度が中心です
- 額は補助率と上限額で決まり、上限10万〜20万円前後が目安です
- 遮熱・断熱などの省エネ工事が条件になりやすいです
- 申請は着工前が基本で、工事後の申請は対象外になりがちです
- 助成金は工事後の支払いなので、工事費は全額を用意しておきます
- 複数社の見積もりを同じ条件で比べると、費用を抑えやすくなります
まずは、お住まいの市区町村に制度があるかを確かめるところから始めてみてください。自治体の公式サイトや支援制度の検索サイトで調べ、分からない点は窓口で聞くと安心です。
制度が見つかったら、対象になる工事や塗料、業者の条件を確認しましょう。そのうえで、条件に合う業者に見積もりを頼むと、申請の準備がスムーズに進みます。
申請の締め切りや予算の枠にも目を配っておきたいところです。交付決定を待つ期間も考えて、塗り替えたい時期から逆算して動き出すと、慌てずに準備を進められます。
一方で、助成金が使えない場合や、予算の枠が埋まっていた場合もあります。そんなときでも、見積もりの比べ方を工夫すれば、費用を抑える道は残っています。塗料の種類や塗る回数、範囲をそろえて複数の業者に見積もりを頼むと、金額の差や提案の違いが見えやすくなります。
助成金のために、必要以上に高い工事を選ぶ必要はありません。大切なのは、家の状態に合った工事を、納得できる金額で頼むことです。助成金はそのための手段の一つとして、上手に活用してみてください。
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