外壁塗装の期間は何日?工程別の日数と延びる理由

戸建ての外壁塗装の期間は、足場の組み立てから解体までおよそ10日〜2週間が目安です。ただし、雨や気温、外壁の傷み具合によって延びることがあります。
作業そのものは10日前後で終わることが多いです。一方で、塗料を乾かす時間や天気待ちが入るため、余裕を見て予定を組むと安心です。
「工事中は洗濯物を干せるのかな」「在宅勤務や家族の行事と重ならないか心配」と感じている方も多いのではないでしょうか。見積もりで工期を示されても、その日数が妥当なのか判断しにくいものです。
初めての塗り替えでは、どの日に何をするのかが見えないと、暮らしの予定も立てにくくなります。まずは全体の流れをつかむことが大切です。
この記事では、外壁塗装の期間の目安と、工程ごとの日数や作業内容を順に説明します。あわせて、期間が延びやすい天気や季節、工事中の暮らしへの影響と備えもまとめました。
さらに、見積もりから完了までの段取りや、短すぎる工期の見分け方も紹介します。読み終えるころには、ご自宅の工事の予定を無理なく立てられるはずです。
外壁塗装の期間は何日かかる?戸建ての目安

一般的な2階建ての戸建てなら、外壁塗装の期間は10日〜2週間ほどが目安です。作業そのものは10日前後で、雨などで作業を休む日を含めると2週間ほどを見込むのが現実的です。
ただし、この日数はあくまで目安です。家の大きさや形、屋根も一緒に塗るかどうかで期間は変わります。また、工事の前には見積もりや契約の期間もあります。ここでは、工事そのものの日数と、相談を始めてから完了するまでの全体の流れを分けて見ていきます。
一般的な戸建ての工期は10日〜2週間ほど
2階建ての戸建てでは、作業日数で10日前後、天候の待ちを含めて2週間ほどを見込むことが多いです。「10日」は晴れが続いた場合の日数で、「2週間」は雨の日を見込んだ日数だと考えると分かりやすくなります。
外壁塗装は、足場を組み、外壁を洗い、傷んだ所を直してから塗料を重ねていく工事です。塗料は1回塗るごとに乾かす時間が要るため、どれだけ人手を増やしても大きく縮めることはできません。
そのため、業者から示された工期が10日〜2週間の範囲なら、一般的な戸建てとしては標準的な長さです。反対に、これより大幅に短い工期を示されたときは、どの工程を何日で行うのかを確かめておくと安心です。
工程ごとの細かい日数は次の章で、雨などで延びる理由はその次の章で詳しく紹介します。まずは「戸建てなら2週間前後は家の周りに足場がある」と覚えておくと、暮らしの予定も組みやすくなります。
- 作業日数:10日前後(晴れが続いた場合)
- 天候の待ちを含めた期間:2週間ほど
- 家の条件や工事の範囲によって前後する
家の大きさや形で期間はどう変わる?
塗る面積が広い家や、凹凸・窓の多い家は、作業の量が増えるため期間が延びやすくなります。同じ延べ床面積でも、外壁の形が複雑なほど手間がかかると考えておきましょう。
たとえば、窓や出入り口が多い家では、養生の範囲が広がります。養生(ようじょう)とは、塗料が付かないようビニールなどで覆う作業です。外壁に凹凸の多い模様がある家も、塗りむらが出ないよう丁寧に塗る必要があります。
3階建ての家は、足場が高くなるうえに塗る面積も増えます。足場の組み立てや解体にも時間がかかるため、2階建てより期間に余裕を持っておくと予定が立てやすくなります。
自分の家が延びやすい条件に当てはまるかは、現地調査のときに業者へ聞いてみるのが近道です。「この家の形だと、標準よりどのくらい日数がかかりそうですか」と尋ねると、工期の根拠を説明してもらいやすくなります。
- 敷地に対して建物が大きく、塗る面積が広い家
- 出窓やバルコニーが多く、形が複雑な家
- 窓や換気口が多く、養生の手間が増える家
- 3階建てで、足場が高くなる家
屋根や付帯部も一緒に塗ると何日増える?
屋根や付帯部(ふたいぶ:雨どいや破風など外壁以外の部分)も同時に塗ると、数日ほど延びるのが一般的です。何日増えるかは家の形や塗る範囲で変わるため、見積もりの段階で工期を確かめておくのが確実です。
破風(はふ)は、屋根の端に取り付けられた板のことです。雨どいや破風、軒天(のきてん:屋根の裏側)なども、外壁と同じように雨風で傷んでいきます。外壁だけを新しくしても、これらが色あせていると家全体の印象が古く見えることがあります。
工期は少し延びますが、屋根と外壁は同時に行うほうが効率的です。足場を1回で済ませられるので、別々に工事をしたときに起こる足場代の重複を防げます。費用の内訳は外壁塗装の坪数別の費用と内訳で詳しく解説していますので、あわせて確認してみてください。
見積もり・契約から完了までの全体はどのくらい?
見積もりを依頼してから着工するまでには、数週間〜1か月ほどかかることがあります。工事の10日〜2週間に、この準備の期間を足したものが全体の期間の目安です。
見積もりを依頼すると、まず業者が家を見に来る現地調査があります。そのあと見積書を受け取り、内容を比べて契約するまでに日数がかかります。複数の業者に頼む場合は、日程の調整や見積書のやり取りでさらに時間がかかることもあります。
たとえば、来客や家族の行事の前に工事を終えたい場合は、その日から逆算して早めに動き出すと安心です。工事の期間だけでなく、準備の期間も含めて予定を立てることが、慌てずに業者を選ぶための第一歩になります。
- 見積もり依頼から着工まで:数週間〜1か月ほど
- 着工から完了まで:10日〜2週間ほど
- 行事に間に合わせたいときは、準備の期間も含めて逆算する
外壁塗装の期間の内訳は?工程ごとの日数と作業内容

外壁塗装の期間は、足場・洗浄・下地処理・養生・3回塗り・点検と解体という工程の積み重ねです。工程ごとの日数を足すと、作業日だけで10日前後になるのが一般的です。
見積もりで「工期12日」と言われても、その中身が分からないと妥当かどうか判断しにくいものです。ここでは、工事の順番どおりに、それぞれ何をして何日かかるのかを見ていきます。
先に全体の流れを表にまとめます。日数はおおよその目安で、家の大きさや傷み具合によって前後します。
| 工程 | 主な作業 | 日数の目安 |
|---|---|---|
| 足場の組み立て・高圧洗浄 | 足場と飛散防止ネットの設置、外壁の汚れ落とし、乾燥 | 1〜2日 |
| 下地処理・シーリング補修 | ひび割れ埋め、古い塗膜の除去、目地の打ち替え | 1〜2日(傷みが多いと延びる) |
| 養生 | 窓・植木・床などをビニールで覆う | 1日 |
| 下塗り・中塗り・上塗り | 1回ずつ乾かしながら3回塗る | 3日〜 |
| 点検・手直し・足場の解体 | 業者の点検、施主の確認、足場の撤去と片付け | 2〜3日 |
実際の工事は、次のような順番で進みます。工程表をもらったら、この流れと見比べてみてください。
足場の組み立てと高圧洗浄(1〜2日)
工事の最初は、家のまわりに足場を組む作業です。足場の設置はおよそ1日で、同じ日か翌日に高圧洗浄を行います。足場には、塗料や水しぶきが周りに飛ばないようにネットを張ります。
高圧洗浄は、強い水圧で外壁のコケやカビ、ほこり、古い塗膜の粉を落とす作業です。汚れが残ったまま塗ると、塗料が外壁にしっかりくっつかず、早くはがれる原因になります。見た目以上に大事な下準備といえます。
洗ったあとの外壁は水を含んでいるため、すぐには塗れません。乾かすために1日ほど空けることが多く、この日は作業がないように見えることもあります。工程表で空いている日があっても、乾燥のための日であれば心配はいりません。
足場を組む日は金属の部材を運ぶ音がし、洗浄の日は水の音や水しぶきが出ます。ご近所への声かけは、この2日を意識しておくと伝えやすくなります。
下地処理とシーリング補修(1〜2日)
下地処理は、塗る前に外壁の傷みを直しておく作業です。下地処理は2日前後が目安ですが、傷みが多いほど日数は延びます。仕上がりの持ちを左右するため、ここを急がない業者のほうが安心です。
主な作業は、ひび割れを埋めること、浮いた古い塗膜を削り落とすことです。削り落とす作業はケレン(さびや古い塗膜をこすり取ること)と呼ばれます。鉄部や木部がある家では、この作業に時間がかかる傾向があります。
サイディング(板状の外壁材)の家では、板と板のすき間を埋めるシーリング(ゴム状の目地材)の補修も行います。古いシーリングを取り除いて新しく入れ直すことを「打ち替え」といいます。
シーリングは入れたあと、塗れる状態になるまで少し時間を置きます。打ち替えの量が多い家ほど、この工程に日数がかかると考えておきましょう。
- ひび割れを埋める補修
- 浮いた古い塗膜を削る(ケレン)
- 目地のシーリングの打ち替え
- 鉄部のさび落とし
養生(1日)
養生は、塗料が付いてはいけない所をビニールやテープで覆う作業です。養生にかかる日数は、およそ1日です。窓やドア、玄関の床、植木、エアコンの室外機などが主な対象です。
養生をていねいにすると、窓ガラスや床に塗料が飛ぶのを防げます。また、塗る所と塗らない所の境目がまっすぐになり、仕上がりの見た目もきれいになります。地味な作業ですが、職人の腕が出やすい工程です。
養生をすると、窓が開けにくくなったり、室外機が使いにくくなったりします。暮らしへの影響が出始めるのはこの工程からです。換気や洗濯の備えについては、後の章で詳しく紹介します。
車を家の近くに止めている場合は、車にカバーをかけることもあります。気になる物があれば、養生の前に業者へ伝えておくと対応してもらいやすくなります。
下塗り・中塗り・上塗り(3日〜)
外壁塗装は、下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りが基本です。1回ごとに乾かしてから次を塗るため、塗る工程だけで最低3日かかります。外壁の面積が広い家では、1回分を塗るのに2日以上かかることもあります。
下塗りは、外壁と仕上げの塗料をくっつける接着剤のような役目です。中塗りと上塗りは同じ塗料を2回重ね、色と厚みを出して外壁を守る膜を作ります。2回重ねることで、塗りむらが出にくくなります。
塗料には、メーカーが決めた「塗り重ねの乾燥時間」があります。これは、次の層を塗るまでに空けるべき時間のことです。この時間を守らずに重ねると、内側が乾かないまま閉じ込められてしまいます。
工程を詰めすぎると、乾燥不足から塗膜のはがれやふくれが起きる原因になります。工事の速さだけで業者を選ばず、乾燥の時間を取っているかどうかも確かめましょう。
- 下塗り・中塗り・上塗りが別々の日に書かれているか
- 3回分がまとめて1日になっていないか
- 塗料の種類と、乾燥の時間について説明があるか
点検・手直しと足場の解体(2〜3日)
塗り終わったら、すぐに足場を外すわけではありません。点検と手直しに1〜2日、足場の解体と片付けに1日ほどかかります。足場があるうちに確認しておくことが、この工程の大切な点です。
まず業者が自主点検を行い、塗り残しやむら、塗料の飛び散りがないかを見ます。そのあと、施主も一緒に家のまわりを回って仕上がりを確かめるのが一般的です。気になる所があれば、遠慮せずにその場で伝えましょう。
手直しは、足場があるうちでないと高い所に手が届きません。足場を外したあとで直しを頼むと、もう一度足場を組むことになりかねません。立ち会いの日は、2階の外壁や軒の下など見えにくい所も確認しておくと安心です。
確認が済んだら足場を解体し、養生をはがして片付けをします。最後に家のまわりを掃除して、工事は完了です。
- 塗り残しや色むらがないか
- 窓や床に塗料が付いていないか
- 雨どいや軒の下など細かい所の仕上がり
- シーリングの補修が済んでいるか
外壁塗装の期間が延びるのはどんなとき?

外壁塗装の期間が延びる主な原因は、天気と外壁の傷み具合、そして工事中の内容の変更です。なかでも雨や低い気温、高い湿度は塗装そのものを止める理由になるため、工期が延びる原因の多くを占めます。
予定どおりに終わらないと、在宅の予定や家族の行事に響くこともあります。ここでは、どんなときに日数が増えるのかを原因ごとに整理します。前もって知っておけば、余裕を持った予定を立てやすくなります。
雨や雪の日は塗装作業を止める
雨や雪の日は、塗装の作業を止めるのが基本です。雨で湿度が上がると塗料が乾かず、水が混ざって塗膜(とまく:塗料が乾いてできる膜)がはがれやすくなるためです。
塗装は、塗料がしっかり乾いて固まることで外壁を守る膜になります。乾く前に雨に当たると、表面にムラが出たり、あとから膨らんだりする原因になります。見た目の問題だけでなく、塗装の持ちが短くなるおそれもあります。
注意したいのは、雨がやんだ翌日です。空が晴れていても、外壁が濡れたままなら乾くまで待ちます。そのため、1日の雨で2日ほど止まることもあります。
雨の日でも、塗装以外の作業なら進められる場合があります。たとえば足場の点検や片付けなどです。どの作業を雨でも行うかは業者ごとに違うため、着工前に聞いておくと安心です。
なお、雨で工期が延びた分は、工期の延長として扱われ、追加の費用にはならないことが多いです。ただし扱いは契約の内容によって違います。契約書や工程表に、雨天時の扱いが書かれているかを確かめておきましょう。
気温が低い日・湿度が高い日も塗れない
雨が降っていなくても、気温や湿度の条件が合わない日は塗装を見送ります。一般に、気温5℃未満、湿度85%以上のときは塗装を避けるのが目安とされています。この目安は、日本外壁塗装協会のよくある質問でも示されています。
気温が低いと塗料の乾きが遅くなり、決められた時間では十分に固まりません。湿度が高いと、表面に細かい水滴がつき、仕上がりが白っぽく濁ることがあります。どちらも、塗膜の持ちを悪くする原因です。
こうした条件は、天気予報の「晴れ」だけでは判断できません。朝は冷え込んで湿度が高く、昼前から塗り始める日もあります。その日は作業できる時間が短くなるため、予定より工程が遅れやすくなります。
- 雨や雪が降っている、または降りそうなとき
- 雨のあとで外壁がまだ濡れているとき
- 気温が5℃を下回るとき
- 湿度が85%以上のとき
業者が「今日は塗れません」と言うのは、品質を守るための判断です。休みが続くと不安になりますが、無理に塗るほうが後で困る結果になりやすいと考えておくと気持ちが楽になります。
外壁の傷みが想定より大きかったとき
足場を組んで近くで外壁を見ると、下から見えなかった傷みが見つかることがあります。補修が必要な箇所が増えると、塗る前の下地処理(したじしょり:塗る前に外壁を整える作業)に日数がかかります。
たとえば、ひび割れの大きさで対応が変わります。幅0.3mm未満の細いひびは、ヘアークラックと呼ばれます。これは下塗りの塗料で埋めることが多く、日数はあまり増えません。
一方で、それより大きいひびは、専用の材料で補修してから塗ります。補修した材料が乾くのを待つため、その分だけ期間が延びます。ひびの数が多い家ほど、延びる日数も増えやすくなります。
- どこに、どんな傷みが見つかったのか(写真で見せてもらう)
- 補修で何日ほど延びそうか
- 補修の費用は見積もりに含まれているか、別に必要か
築年数がたった家や、前回の塗装から間があいた家は、傷みが見つかりやすい傾向があります。見積もりの段階で「傷みが多かった場合は何日ほど延びるか」を聞いておくと、予定の幅をつかみやすくなります。
追加の補修を頼むかどうかは、説明を聞いてから決めて問題ありません。写真や現物を見ながら話を聞けば、本当に必要な補修かどうかを判断しやすくなります。
色の変更や追加工事を途中で頼んだとき
工事が始まってから色を変えたり、別の工事を足したりすると、その分だけ期間が延びます。特に足場を外したあとで追加を頼むと、足場をもう一度組む必要が出て、日数も費用も増えてしまいます。
色の変更は、塗料を新たに用意する時間がかかります。すでに塗り始めていれば、塗り直しの手間も加わります。「実際に塗ってみたら思っていた色と違った」というのは、よく聞く悩みの一つです。
また、塗装の途中で「ついでに雨どいも」「ベランダの床も」と追加を思いつく方もいます。足場があるうちなら対応しやすいですが、作業の順番を組み直すため、数日ほど延びることがあります。
- 色は着工前に、外で大きめの見本を見て決めておく
- 一緒に直したい所は、見積もりの段階で伝えておく
- 追加を思いついたら、足場を外す前に早めに相談する
途中の変更は、悪いことではありません。ただ、変更が出るほど期間が読みにくくなります。気になる所は着工前に出し切っておくと、予定どおりに終わりやすくなります。
外壁塗装に向く季節はいつ?期間に響く気温と湿度

外壁塗装に向く季節は、雨が少なく気温と湿度が安定しやすい春と秋です。季節によって天候の待ちが増えるかどうかが変わり、それが期間の長さに響きます。
とはいえ、ほかの季節に塗れないわけではありません。季節ごとの向き不向きを知っておくと、工事の予定を立てやすくなります。ここでは季節の特徴と、希望の時期に工事するための動き方をまとめます。
春と秋は乾きやすく期間が読みやすい?
春と秋は、塗料が乾きやすい日が続きやすい季節です。理想的には気温15〜30℃・湿度75%以下の日が多い季節が塗りやすいとされ、春と秋はこの条件に近い日が多くなります。これはあくまで目安ですが、条件のよい日が続けば工程が予定どおりに進みやすくなります。
塗装は、下塗り・中塗り・上塗りのたびに乾かしてから次を塗ります。乾きがよい季節は待ち時間が延びにくく、工程表どおりに進むことが多いです。
そのため、完了日を決めて予定を組みたい方には春と秋が向いています。たとえば、家族の行事や来客の前に仕上げたいときに選びやすい季節です。
また、窓を閉めたまま過ごす日が続いても、暑さや寒さがつらくなりにくい点も助かります。工事中の暮らしの負担を軽くしたい方にも選ばれやすい季節です。
- 気温と湿度が塗装の目安に近い日が多い
- 乾燥の待ちが延びにくく、工程表どおりに進みやすい
- 窓を閉めていても過ごしやすい気候の日が多い
梅雨と台風の時期は期間が延びやすい?
梅雨と台風の時期は、雨で作業が止まりやすく期間が延びやすい季節です。6〜7月の梅雨や、秋の長雨・台風の時期は、雨の日が続いて塗装を進められない日が増えます。
雨が上がっても、外壁が濡れている間は塗れません。そのため、雨の日数より多く工期が延びることもあります。この時期に工事する場合は、予定より延びても困らない日程にしておくと気持ちが楽です。
なお、秋は塗りやすい季節ですが、台風が来る時期と重なることがあります。秋に頼むときも、天気の予報を見ながら業者と予定を相談しておくと安心です。
反対に、この時期は依頼が落ち着いていることもあります。日程に余裕があり、延びても困らない方なら、相談しやすい時期と考えることもできます。
- 完了日の後ろに、大事な予定を入れないでおく
- 雨の日に作業するかどうかを業者に聞いておく
- 室内干しの場所を、長めの期間で用意しておく
夏と冬に塗るときの注意点は?
夏と冬も塗装はできますが、それぞれ気をつける点があります。夏は晴れが多い一方で夕立や強い日差しに、冬は日の短さと朝の霜・結露に注意が要ります。
夏は晴れの日が多く、乾きやすい点が長所です。ただし、急な夕立で作業を止めることがあります。強い日差しで外壁が熱くなりすぎると、塗りにくくなる点にも注意が要ります。
冬は日が短く、1日に作業できる時間が短くなります。朝に霜や結露が残っていると、乾くまで作業を始められません。そのため、同じ工程でも日数が多めにかかりやすい季節です。
また、雪の多い所では冬の工事を避けることが多いです。お住まいの気候に合わせて、業者に向く時期を聞いてみてください。
夏や冬に頼むときは、作業を始める時刻や終える時刻の目安を業者に聞いておきましょう。1日の作業の進み方が分かると、全体の日数も見通しやすくなります。
| 季節 | 向き不向き | 期間への影響 |
|---|---|---|
| 春 | 向いている | 延びにくく、予定が読みやすい |
| 梅雨 | 延びやすい | 雨の日が続き、待ちが増えやすい |
| 夏 | 工夫すれば塗れる | 夕立で止まる日がある |
| 秋 | 向いている | 長雨・台風の時期は延びることがある |
| 冬 | 工夫すれば塗れる | 作業時間が短く、日数が多めになりやすい |
繁忙期を避けたいときの予約はどう考える?
希望の時期に工事したいなら、早めに見積もりの依頼を始めることが大切です。春と秋は依頼が集中しやすいため、2か月ほど前から動くと安心です。
塗りやすい季節は、多くの方が同じ時期に工事を考えます。そのため、直前に頼むと予定が埋まっていることがあります。見積もりの比較や色決めにも時間がかかるので、余裕を持って動きましょう。
一方で、季節にこだわりすぎる必要はありません。傷みが進んでいる場合は、季節を待つより早めに塗るほうがよいこともあります。次の手順で、予定を組んでみてください。
外壁塗装の期間中の暮らしはどう変わる?

外壁塗装の期間中は、窓が開けにくい・洗濯物を外に干せないといった制限が続きます。とはいえ、前もって備えておけば、ふだんに近い暮らしを保つことは十分にできます。
ここでは、工事中に変わりやすい5つの場面と、それぞれの備え方をまとめました。在宅勤務の方や、小さなお子さんがいるご家庭は、特に目を通しておくと安心です。
窓は開けにくく、においへの備えが要る?
塗装が始まると、窓は養生(ようじょう:塗料が付かないようビニールで覆う作業)で覆われます。そのため、養生がある間は、基本的に窓を開けられないと考えておきましょう。
ただし、毎日すべての窓が閉じたままとは限りません。高圧洗浄や塗装をしない日は、相談すれば一部の窓を開けられることもあります。換気したい部屋があれば、着工前に業者へ伝えておくと調整してもらいやすくなります。
もう一つ気になるのが、塗料のにおいです。塗装中はどうしてもにおいが出ますが、水性塗料(水で薄めて使う塗料)はにおいが比較的少ないとされています。においに敏感なご家族がいる場合は、見積もりの段階で塗料の種類を聞いておくとよいでしょう。
においが気になる日は、塗装していない側の部屋で過ごすのも一つの方法です。ペットがいるご家庭も、においや作業音を嫌がることがあります。工事の間だけ過ごす部屋を決めておくと、家族も落ち着いて過ごしやすくなります。
- 換気したい部屋を着工前に業者へ伝える
- 塗装の予定日を工程表で確かめておく
- においが気になるなら水性塗料を相談する
- エアコンや換気扇の使い方も事前に聞く
洗濯物は外に干せない日が続く?
工事の期間中は、ベランダや庭に洗濯物を干せない日が続くと考えておくのが安心です。高圧洗浄の水しぶきや、塗料の細かい飛び散りが付くおそれがあるためです。
業界団体である日本住宅塗装協会のQ&Aでも、洗濯物や車への塗料の飛散について触れられています。白いシャツやシーツに塗料が付くと、落とすのはなかなか大変です。
そこで、着工前に室内干しの場所を決めておくと慌てずに済みます。浴室乾燥やコインランドリーを組み合わせる方法もあります。共働きで洗濯物が多いご家庭は、除湿機やサーキュレーターを用意しておくと乾きやすくなります。
干せない期間がどのくらい続くかは、工程によって変わります。いつから外に干せるようになるかを業者に聞いておくと、予定を立てやすくなります。布団を干したい方も、着工前に済ませておくと気持ちよく過ごせます。
- 室内干しのスペースとハンガーを確保する
- 浴室乾燥の使い方を確かめておく
- 近くのコインランドリーの場所を調べる
- 大物の洗濯は着工前に済ませておく
在宅が要る日と外出してよい日はいつ?
工事中ずっと家にいる必要はありません。立ち会いが要るのは、着工前の打ち合わせ・色の確認・完了時の確認などが中心です。それ以外の日は、外出してよいことが多いです。
職人は家の外で作業するため、留守でも工事は進みます。ただし、外出するときは玄関や窓の施錠を確かめてください。外の水道や電源を借りる場合もあるので、使ってよい場所を事前に伝えておくとスムーズです。
在宅勤務の方は、作業音が気になる日もあるでしょう。特に高圧洗浄や足場の組み立て・解体の日は、音が大きくなりがちです。オンライン会議が多い日は、工程表と見比べて場所を変えるなどの工夫をしておくと安心です。
足場がある間の防犯で気をつけることは?
足場が組まれている間は、防犯にも気を配りたいところです。足場があると、2階の窓から侵入されやすくなります。ふだんは手が届かない高さでも、足場を伝えば近づけてしまうためです。
まずは、2階の窓やベランダの出入り口の施錠を毎日確かめましょう。「2階だから大丈夫」と思いがちな窓こそ、工事中は気をつけたい場所です。
あわせて、センサーライトを付けたり、補助錠を足したりする方法もあります。夜に家の周りが暗くなりやすいなら、明かりを足すだけでも人目を意識させやすくなります。気になる点は、業者に防犯面の配慮をしているか聞いてみるとよいでしょう。
また、工事中は作業着の人が家の周りにいるのが当たり前になります。そのため、見慣れない人がいても気づきにくくなりがちです。担当の職人の顔や人数を最初に確かめておくと、ふだんと違う様子に気づきやすくなります。
- 2階の窓とベランダの施錠を毎日確かめる
- センサーライトや補助錠を検討する
- 長く留守にする日は業者にも伝えておく
車や駐車場、ご近所へのあいさつはどうする?
工事の期間中は、車の置き場所と、ご近所への配慮も前もって考えておきたい点です。家のすぐ横に車を止めていると、塗料の飛び散りや水しぶきが付くおそれがあります。
駐車場が家に近い場合は、車用のカバーをかけてもらえるか業者に相談しましょう。足場の位置によっては、車の出し入れがしにくくなることもあります。工事中だけ別の場所に止める必要があるかも、着工前に確かめておくと安心です。
ご近所へのあいさつも大切です。高圧洗浄の水しぶきや作業音は、お隣にも届きやすいためです。着工前に業者と一緒にあいさつをしておくと、トラブルを防ぎやすくなります。工事の期間や作業の時間帯を伝えておけば、相手も予定を立てやすくなります。
| 場面 | 着工前にしておくこと |
|---|---|
| 車 | カバーの有無と、止める場所を業者と決める |
| 駐車場 | 足場で出し入れしにくくならないか確かめる |
| ご近所 | 業者と一緒に工事の期間と時間帯を伝える |
外壁塗装の期間を無理なく組むには?契約から完了までの段取り

外壁塗装の期間を無理なく組むコツは、着工前の準備に時間をとり、工程表と複数社の見積もりで工期の中身を確かめることです。工事そのものは2週間ほどでも、その前の段取りで予定は大きく変わります。
この章では、見積もり依頼から引き渡しまでの流れと、工程表で見ておきたい所を順にまとめます。あわせて、短すぎる工期の見分け方と、見積もりの比べ方もお伝えします。
見積もりから着工までの流れと日数は?
外壁塗装は、見積もり依頼から着工までに、数週間〜1か月ほどかかることがあると考えておくと安心です。現地調査や見積書のやり取り、色決めなど、着工前にも決めることが多いためです。全体の流れは次のとおりです。
このうち時間がかかりやすいのが色決めです。小さな色見本だけで決めると、外で広い面に塗ったときに印象が変わることがあります。色は早めに候補をしぼり、晴れた日に屋外で見本を見ておくと迷いが減ります。色選びの考え方は、外壁塗装の人気色ランキングと失敗しない色選びのコツでくわしく紹介しています。
もう一つ気をつけたいのが助成金です。助成金を使う場合は、着工前の申請が条件になっていることが多くあります。審査を待つ間は着工できないため、そのぶん予定が後ろにずれます。条件や申請の流れは、外壁塗装の助成金の条件と申請の流れで確かめておくと段取りが立てやすくなります。
工程表をもらったら何を確かめればいい?
契約の前後には、業者から工程表(工事の予定を日ごとに並べた表)をもらいましょう。工程表で見たいのは、各工程の予定日・雨の日の扱い・立ち会う日の3つです。これがそろっていると、暮らしの予定も組みやすくなります。
- 足場の組み立てから解体まで、各工程の予定日が書いてあるか
- 雨や強風で作業を止めたとき、予定をどう組み直すか
- 色の確認や完了確認など、立ち会いが要る日はいつか
- 下塗り・中塗り・上塗りが別の日に分けて組まれているか
- 予定が変わったとき、だれがどうやって知らせてくれるか
工程表を見て分からない所があれば、遠慮せずに業者へ聞いてみてください。たとえば「雨で2日止まったら、完了はいつごろになりますか」と聞くと、延びたときの考え方が分かります。答えが具体的かどうかも、業者を見る手がかりになります。
もらった工程表は、家族のカレンダーと並べて見るのもおすすめです。立ち会いの日に予定が入っていないか、洗濯物を外に干せない日が続く時期と行事が重ならないかを見ておきます。重なる所があれば、着工前に相談すれば日程を調整してもらえることもあります。
短すぎる工期を示す業者には注意が要る?
工期は短いほどよいわけではありません。3回塗りなのに極端に短い工期は、塗料の乾燥時間を守っていないおそれがあります。乾く前に次を塗ると、塗膜(とまく:塗料が乾いてできる膜)のはがれやふくれにつながります。
外壁塗装の塗料には、それぞれ塗り重ねるまでに空ける乾燥時間が決まっています。工期の短さだけを売りにする説明を聞いたら、各回の塗装を何日に行うのかを工程表で確かめてみてください。
また、契約を急かす業者にも気をつけたいところです。訪問販売によるリフォーム工事の相談は増えています。国民生活センター「訪問販売によるリフォーム工事・点検商法」によると、件数は次のとおりです。2020年度8,785件、2021年度9,753件、2022年度10,076件です。
- 3回塗りなのに、塗装の工程が1〜2日で終わる予定になっている
- 工程表を出さず、「すぐ終わります」とだけ説明する
- 突然訪ねてきて、その日のうちに契約するよう急かす
気になる点があれば、その場で契約せず、いったん持ち帰って考えましょう。家族と相談したり、ほかの業者の説明と比べたりする時間をとるのが安心です。
複数社の見積もりで期間と内容をどう比べる?
見積もりは、3社前後で比べると、金額だけでなく工期の説明の丁寧さも比べやすくなります。1社だけだと、示された期間が妥当かどうか判断しにくいためです。比べるときは、同じ条件で見積もりを出してもらうと差が分かりやすくなります。
| 比べる所 | 見るポイント |
|---|---|
| 工期 | 何日を見込んでいるか、雨の日の扱いの説明があるか |
| 工程 | 下地処理や3回塗りが工程表に入っているか |
| 説明 | 質問に具体的に答えてくれるか |
| 金額 | 工事の内容と金額の内訳が見合っているか |
- 3社に同じ質問(全体の日数・雨の日の扱い・立ち会う日)をする
- 答えを1枚の紙やメモに横並びで書き出す
- 工程表の日数と見積書の工事内容が合っているかを見る
金額の内訳の見方は、外壁塗装の坪数別の費用相場と内訳が参考になります。工期と費用をあわせて見ると、納得して選べる業者が見つけやすくなります。
よくある質問
Q. 雨の日は工事をお休みしますか?
A. 雨の日は、塗装の作業を止めるのが一般的です。湿気で塗料が乾きにくくなり、仕上がりに響くためです。
ただし、塗装以外の作業まで全部止まるとは限りません。小雨なら、足場の組み立てや養生(窓などをビニールで覆う作業)を進めることもあります。その日に何をするかは、前日の天気予報を見て業者が決めることが多いです。予定が気になる方は、雨の日の連絡方法を着工前に聞いておくと安心です。
また、雨がやんだ翌日でも、外壁が濡れていれば乾くまで待つことがあります。晴れたのに作業が始まらないときは、乾き具合を見ていることが多いです。気になるときは、遠慮せずに職人さんや担当者に声をかけてみてください。
Q. 土日や祝日も工事はありますか?
A. 土日や祝日に作業をするかどうかは、業者によって違います。日曜だけ休む所もあれば、土日とも休む所もあります。
休日に作業がないと、その分だけ全体の期間は長くなります。反対に、休日は家族が家にいるので作業音を避けたい、という方もいるでしょう。どちらが合うかは家庭ごとに違うため、契約の前に作業する曜日と時間帯を確かめておくのがおすすめです。
あわせて、朝は何時ごろから作業を始めるのかも聞いておきましょう。始まる時間が分かると、在宅勤務の会議や、ご近所への説明の予定も立てやすくなります。
休日に作業をしない業者でも、雨で遅れた分を取り戻すために土曜に作業を入れることがあります。その場合は事前に連絡があるのがふつうですが、休日の作業を望まないなら、契約の時点で伝えておきましょう。
Q. 工事中はずっと家にいる必要がありますか?
A. ずっと家にいる必要はなく、立ち会いが要る日は限られています。中心になるのは、着工前の打ち合わせ、色の確認、完了時の確認の3つです。
それ以外の日は、外出や仕事で家を空けても作業は進むことが多いです。出かける前には、窓と玄関の施錠を確かめておきましょう。立ち会いの日だけ予定を空けておけば、共働きのご家庭でも無理なく進められます。
留守の間に確かめたいことがあるときは、写真で作業の様子を送ってもらえるか相談するのも一つの方法です。電話やメッセージで連絡が取れる時間帯を、最初に伝えておくとやり取りがスムーズです。
Q. 工期が延びたら追加費用はかかりますか?
A. 雨など天候で延びた分は、追加費用にしないことが多いです。ただし扱いは業者ごとに違うため、契約書の書き方を確かめておくと安心です。
一方で、工事の途中で色を変えたり、別の場所の補修を足したりすると、費用が増えることがあります。外壁の傷みが見積もりの時より大きかった場合も同じです。追加が出そうなときは、作業の前に金額を書面で示してもらうよう頼んでおきましょう。
口約束だけで追加を進めると、あとで金額の認識がずれることがあります。見積もりの段階で「追加になるのはどんなときか」を聞いておくと、工事中に慌てずに済みます。
あわせて、追加の工事で期間がどのくらい延びるのかも聞いておくと、暮らしの予定を組み直しやすくなります。
まとめ
戸建ての外壁塗装の期間は、足場の組み立てから解体までおよそ10日〜2週間が目安です。ただし雨や気温、外壁の傷み具合によって延びることがあるため、余裕を持った予定を立てておくと安心です。
工期は短ければよいというものではありません。下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りは、それぞれ乾かしてから次を塗ります。工程を詰めすぎると、塗膜のはがれやふくれにつながります。示された日数が極端に短いときは、乾燥の時間をどう取るのかを業者に聞いてみてください。
また、梅雨や台風の時期は作業が止まりやすく、春と秋は依頼が集まりやすい季節です。希望の時期があるなら、早めに見積もりの相談を始めると予定を組みやすくなります。
- 期間の目安は10日〜2週間ほどで、屋根なども塗ると数日延びることがある
- 乾燥の時間を守るため、工程を詰めすぎないことが仕上がりを左右する
- 季節や天気で延びる前提で、行事や在宅の予定を組んでおく
- 窓・洗濯物・防犯・ご近所へのあいさつなど、暮らしの備えを先に整える
- 複数社の見積もりで、金額だけでなく工期と工程の説明を比べる
工事中は窓を開けにくく、洗濯物も外に干せない日が続きます。室内干しの用意や2階の窓の施錠など、できる備えを着工前に済ませておくと、期間中も落ち着いて過ごせます。
業者によって、工程表の細かさや雨の日の扱い、立ち会いの日の決め方は少しずつ違います。見積もりは3社前後で比べると、期間と内容の説明が丁寧な業者を見つけやすくなります。まずは複数社の見積もりを並べて、ご自宅に合った工期かどうかを確かめるところから始めてみてください。
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